【怪演】🕵️‍♂️映画『GONIN2』正直レビュー。前作の熱狂から一転、「女たちの執念」と緒形拳の怪演が光る異色作

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みなさん、こんにちは。

先日、石井隆監督の傑作バイオレンス『GONIN』をご紹介しましたが、今回はその続編にあたる『GONIN2』を語っていきたいと思います。

ちなみに、この作品を観ていて真っ先に思ったことがあるんです。

「今回の緒形拳さん、洋画のホラーに出てくる殺人鬼(かぎ爪の男)並みに怖くない…?」

全身黒ずくめでハットを被り、圧倒的な殺気を放ちながら獲物を追い詰めるその姿。

5人の女たちの物語を観るつもりだったのに、気がつけば緒形さんの怪演に目を奪われていました。

今日は、前作の熱狂とはまた一味違う、女たちの執念と「死神」のような緒形拳さんが暴れまわる『GONIN2』を正直にレビューしていきます。

※ここからはネタバレも含みますので、そういうのが嫌な方はブラウザバック推奨です。

▼松竹公式の予告編はこちら あの頃映画 the BEST 松竹ブルーレイ・コレクション『GONIN 2』

前作『GONIN』でも流れた、安川午朗さんの重厚感のあるテーマ曲が耳に残ります。

前作との繋がり

前回の記事では男たちの散り際を描いた『GONIN』をご紹介しましたが、今回はその続編『GONIN2』に触れていきたいと思います。

「前作を観てないとダメなの?」

と思うかもしれませんが、結論から言うと「単体で観ても全く問題なし」です。

ストーリー上の直接的な繋がりはありませんが、石井隆監督が描く「逃げ場のない焦燥感」や「バイオレンスの美学」はしっかり継承されています。

ただ、前作のファンならニヤリとする仕掛けも。

例えば、前作の役者さんがカメオ出演していたり、上の予告編では竹中直人さんがナレーションを担当されていたりと、シリーズとしての空気感は抜群。

前作が「青い闇」なら、今作は「赤い血」という対比を感じながら観るのも面白いですよ。。

ストーリーをざっくり解説

物語は、一人の男の凄絶な復讐から動き出します。

妻を蹂躙され、自死に追い込まれた男・正道(緒形拳)。

彼は妻の誕生日に贈るはずだった宝石「猫目石」を手に入れるため、復讐を果たした足で宝石店へと向かいます。

しかし、運命のいたずらか、その店には別の強盗団、そしてそれぞれに「人生の行き止まり」を感じている5人の女たちが居合わせていました。

偶然の連鎖から、彼女たちは宝石を手に逃亡することになりますが、背後には執拗なヤクザの影が迫ります。

「たまたまそこにいただけ」

の女たちが、生き残るために銃を手に取り、狂気の世界へと変貌していく。

その姿はまさに女版『GONIN』。

…なのですが、今作にはそんな彼女たちを完全に食ってしまう、とんでもない「怪物」が紛れ込んでいたのです。

ここが見どころ 圧倒的な「緒形拳」の存在感

本作を語る上で外せないのが、主演の緒形拳さんです。

正直に言いますね。

5人の女たちの物語のはずが、緒形拳さんの圧倒的なオーラがすべてを食ってしまっています。

復讐に燃え、死に場所を探す老兵のような佇まいは、まさに「怪演」。

ここで私は、ある洋画のキャラクターを思い出しました。

そう、『ラストサマー』に出てくる殺人鬼「ベン・ウィリス」です。

全身黒のスリッカーコートに身を包み、ハットを深く被り、手には巨大なカギ爪(フック)。

本作の緒形さんも、黒ずくめにハット、そして手に持つのは「自作の刀」。

見た目もさることながら、

「一度狙われたら最後、どこまでも追ってくる」

という絶望的な威圧感は、もはやホラー映画の領域です。

この「死神」のような緒形拳さんを観るためだけに、この映画を観る価値があると言っても過言ではありません。

【衝撃】ラストシーンの解釈

そして、多くの視聴者のトラウマになっているであろうラストシーン。

亡くなったはずの妻・陽子の目が、カッと開く場面…。

初見では「ヒィッ!」と声を上げるほど怖い演出ですが、じっくり考えると、これは単なるホラーではない気がしてくるんです。

自分のために修羅の道を選び、ボロボロになりながらも約束を果たそうとした夫。

そんな正道に対し、「あなた、よくやってくれたわ。ありがとう」という、妻からの最期のメッセージだったのではないか。

そう思った瞬間、あの恐怖のシーンが、切なくも美しい愛の形に見えてきて、少し感動すら覚えてしまいました。

…あ、もうひとつ「別の意味での衝撃」も忘れてはいけません。

大竹しのぶさんの女子高生コスプレです。

最初に画面に現れた時は

「…ウソだろ?」と二度見しました(笑)。

石井監督特有の、シリアスの中に混じる

「異質で、どこか狂気を感じる笑い」

の要素なのかもしれませんが、これもある種、この映画が心に爪痕を残す大きなスパイスになっています。

どちらが良いかと言われれば…

正直に言えば、衝撃度や完成度では前作『GONIN』の方が上でした。

やはり前作の「絶望感の密度」は凄まじかったですからね。

ですが、この『GONIN2』も、女性たちの「しぶとさ」や、緒形拳さんの魂を削るような演技、そして石井監督特有の「雨と夜」の映像美は健在です。

「完璧ではないけれど、観終わった後に消えない傷跡を残していく」。

そんな、あえて『2』から観るのも悪くない、異色のバイオレンス映画でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました👤

前作『GONIN』のレビューはこちら

🎬 【怪作】映画『GONIN』を久し振りに観たら劇薬だった。キャストの狂気と石井隆監督の映像美を語ります

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